マリ観光クリエイティブエコノミー大臣のインタビュー談話
インドネシアには地域観光開発計画において、インドネシア全土80ヶ所の観光地域と200にも及ぶ観光アトラクションの2025年までの開発計画があります。短期プロジェクトとして、観光区域を公共事業省、運輸省、地方自治体等他の機関と統括的にどのように運営するかというモデル事業のため、現在80地域から16地域を選定しました。バリ島の他、トバ湖(北スマトラ)、パンガンダラン(西ジャワ)、ボロブドゥール(中部ジャワ)、ブロモ・トゥンガー・スメル国立公園(東ジャワ)、ロンボク島とリンジャニ山(西ヌサ・トゥンガラ)、フローレス(東ヌサ・トゥンガラ)、ワカトビ(南東スラウェシ)、トラジャ(南スラウェシ)、デラワン(東カリマンタン)等が挙げられます。
また、単に外国人訪問者数を伸ばすのみならず、クオリティーの高い観光を目指し、より長くインドネシアに滞在していただくことも目標としています。
そしてクルーズ、MICE関係の開発にも力を入れてゆきます。
MICEについては、現在大きなイベント等は主にジャカルタとバリ島で開催されています。その代表的な会場はジャカルタ・コンベンション・センターとケマヨランのジャカルタ国際エキスポ・コンベンションホールです。
新しくオープンしたバンドゥンのトランス・コンベンション・センターやバリ島のヌサ・ドゥア・コンベンションセンターなど、現在インドネシア国内で1,000名から3,000名を収容できる会場は全体の一割くらいです。その他は1,000名以下の収容能力となります。
中規模のコンベンションセンターはパレンバン(スマトラ島)、マカッサルやマナド(スラウェシ島)に良い会場があります。パレンバンでは2011年に東南アジア・ゲームが開催され、マカッサルでは通常国内イベントが行われています。
我々は5年後にはシンガポール、タイ、マレーシアに匹敵するMICEの強豪になり得ると考えています。
次に、食文化ツーリズムについてですが、シェフ協会や食のエキスパートと協議をした結果、何かアイコンとなる食を選定しなければならないとの結論を得ました。今のところナシゴレン、ルンダン、サテ、ソト、バクミゴレンとルアック・コーヒーが挙げられています。
私は、今年アメリカのロサンゼルスで開催されたインドネシア海外移住者会議において、海外で活躍するインドネシア・レストランの食文化における役割を取り上げました。所謂“食外交”です。インドネシア料理の基礎となるメニューを取り上げ、そのレシピのスタンダード化が重要なのです。外国人の口にも合う料理であっても、インドネシア料理のオリジナリティを失わないことが重要です。
是非食文化ツーリズムを推し進めていきたいと思います。そのためには農業省、貿易省、工業省、外務省とのコラボレーションが必要不可欠です。
最後にクリエイティブ産業についてです。
第一には知的財産権を基にした援助、税務上・非税務上の特典。
第二に、製造産業に対する十分な原料の提供。
第三に、公共スペースです。クリエイティブな人々が、高所得者から低所得者向けに制作した商品を展示・販売する場が必要です。特に公共のスペースは、アーティストや一般大衆の人々にとって創造性に対する様々な機能を持つ場として重要です。
インドネシアは1970年代から存在する25の文化センターを改装することを考えています。ステージ、リハーサルスペース、展示場、ギャラリー、アートマーケット等を備えた総合文化公園にしたいと考えています。
次に、アーティストに対する資本注入です。若い有能な若者の素晴らしいアイディアを伸ばし、そのアイディアをビジネスにする為のプラン作成作業を指導する事ができます。
然しながら、その前に、公共スペースと知的財産権の保護という起業精神を育成するためのビジネス・エコシステムを確立しておかなければなりません。
(Source: The Jakarta Post)
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