去る10月28日にジャカルタの観光省内ホールにおいて、公式に新観光大臣への引き継ぎのセレモニーが行われました。新たに就任したアリフ・ヤフヤ大臣はセレモニーの中で、今後の観光開発とプロモーションには主にインフラ整備、情報通信テクノロジー、保健衛生の3つの要素が鍵となると述べ、中でも緊急課題としては、デジタルテクノロジーを最大限に利用すべきであると述べました。
一丸となった取り組みと外向的な態勢で、観光大臣は2020年までにインドネシアへの外国人訪問者数2,000万人というターゲットを達成できる自信を持っているとしています。
尚、2014年度の外国人訪問者数の予測は950万人で、2015年のターゲットは1,000万人です。
アリフ・ヤフヤ観光大臣は、インドネシア国営企業テレコムのマーケティングを得意とするCEOでしたが、 この度ジョコ・ウイドド新大統領により観光大臣に任命されました。
また、省の名称はこれまでの文化観光省、観光クリエイティブ省と複数分野を担当する名称から、初めて観光を単独で担当する“観光省(Ministry of Tourism)”と改められました。新大統領のもとで、観光省は海事調整省のコーディネートの元で運輸省、海洋水産省、鉱物資源省と連携をとる事になります。
外貨収入の獲得と国家経済の柱としてのインドネシア・ツーリズム
アリフ・ヤフヤ観光大臣は、インドネシア・ツーリズムの潜在力は非常に大きく、更なる躍進には従来型の方法と合わせ、最新のデジタルテクノロジーを駆使したマーケティングが必要不可欠とし、これを推進し競争力を維持するためにも、インドネシア・ツーリズムは国際的スタンダードを維持していかなければならないとしています。
「我々は外向的であるべきで、そのためには国際的スタンダードに基づくことが必要。このスタンダードとはインフラ整備、情報通信テクノロジー、保健衛生の3つの要素が鍵となる」と大臣は述べています。
特にデジタルテクノロジーでの躍進は、インドネシア・ツーリズムを高い競合価値のある世界一流のデスティネーションとして押し上げる事が期待できるとしており、最新のデジタルテクノロジーは、急速で広範囲に及ぶ観光プロモーションのための最も効果的且つ経済的な方法とみなされているとしています。
さらに2019年までに2,000万人、又は2014年予測950万人の倍の外国人訪問者を迎えるために、インドネシアのデスティネーション・トップ10、20、50そして100の地域を策定する必要があるとしています。プロモーション、アクセスの利便性、海外からインドネシアのトップ・デスティネーション各地へのフライトの接続性等、あらゆる努力を継続的に強化していく必要がある事も強調しました。
過去3年間の外国人訪問者数平均増加率は8%でしたが、今後は12%の増加率により外貨収入の大きな伸びを見込んでゆくとしています。2020年までに2,000万人の外国人訪問者数を目指し、これによって240億ドルの観光収入を見込んでいます。
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