3月21日(土)はバリ島全体が完全な静寂に包まれます。バリの人々はニュピの儀式に関する行動制限を厳守し、島内では車両や歩行者の往来は緊急以外禁じられ、空港は閉鎖され24時間発着陸フライトも運航されません。全ての店舗もクローズされます。ビーチや町に出ることも許されません。パチャランと呼ばれる自警団がこの規則が守られているか警備をします。夜間は一晩中電気を消していなければいけません。ホテルは外に光が漏れないように全てのカーテンを閉めています。室内の音や音楽等も、最小限にしておきます。
世界の文化や宗教も新年を迎える意義やお祝いをするのに、それぞれ独自の方法を持っています。中国の人々は旧正月、イスラム教の人々はイスラム暦の1月、世界的には一般的に1月1日、そしてバリヒンズー教の人々は伝統的なサカ暦に基づきこの“ニュピ”と呼ばれる新年を迎えます。
ニュピの儀式は3月18日(水)に行われるメラスティの儀式で始まります。儀式は寺院の彫像等を清め、海から聖なる水を取る為に海に近い寺院で行われます。
ジャワにおいては、東ジャワのマラン南部沿岸のバレカンバンビーチ、そしてジョグジャカルタ特別州の美しいプランバナン寺院でも、同様の儀式が行われます。
ニュピ当日の1日前、3月20日(金)にはタウール クサンガとカルと呼ばれる生贄の儀式が行われます。神への捧げものはトリ、アヒル、豚、ヤギ、牛、水牛等が村単位、市単位、州単位で用意されます。植物や他の収穫物等も捧げものとして出されます。
そして日没となる午後5時~6時頃にはペングルプカンの儀式が行われます。バリの人々の行列が村々の通り松明を掲げ、クルクルと呼ばれる伝統的な竹楽器を力強く演奏しながら通り過ぎて行きます。さらにこのパレードは、紙で作られた巨大な人形の山車“オゴオゴ”の行列が続きます。オゴオゴの形はブタ(Bhuta)と呼ばれる悪魔や悪霊をモチーフにしています。行列の後、オゴオゴを賑やかに大火の中で燃やす儀式が行われます。このオゴオゴを燃やす儀式は、生活の中で悪霊が影響及ぼす事を清める為に行われます。
そして一連の儀式のハイライトとなる3月21日(土)ニュピ当日は、完全な静寂の日となります。陽気なお祭りで新年を祝う他の文化と異なり、バリの新年のピークは完全な静寂の一日となります。ニュピ/Nyepiはバリ語で“静寂を保つ”という意味で、春分の日で新月の次の日にニュピを迎えます。
ニュピの日は、自分自身を神(Hyang Widi Wasa)に最も近づくよう十分にお祈りを捧げなければなりません。同時に、人間が生活する中で人間性、愛、忍耐、親切、そして他の美徳等の重要性を自分自身で反省する日でもあり、その特別な目的を邪魔する全ての物は厳しく禁止されているのです。
Amati Geni: 火をつける事、電気の使用、楽しい人間的欲望を満足させる等を禁止。
Amati Karya: 精神的内省と再生以外の肉体的労力を禁止。
Amai Lelungan: 移動、旅行、人を自分の家に泊めることの禁止。
Amati Lelangunan: 娯楽、レクリエーション、お祭り騒ぎ全般を禁止。
3月22日(日)のニュピ明けは、バリヒンドゥー教徒が家族、知人、親戚等をお互いに心から許す気持ちを表す為に互いに訪問します。
バリ島全島で行われるこの独特な祭礼を見る一番のハイライトは、オゴオゴの行列が行われるニュピの前日です。そしてその大きな人形が海岸で燃やされる儀式も見逃せません。
オゴオゴの行列を見る最適な場所はクタビーチ、スミニャック、ヌサドゥア、サヌールです。それぞれの村はまさに壮大なオゴオゴを少なくとも1体は製作致します。サヌール、クタ、デンパサール、ウブド等の主要な町ではベスト オゴオゴを競うコンテストが開催されます。
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